よつばのくろーばー

娘がまだ幼かったころのこと

いつものように公園に来たけれど

他のお母さん達と、話すきにもなれず

公園の隅のほうで、自分はベンチに座り

娘は砂遊びを始めていた

夫の給料は安く、自分も働けない

もう、お金は底をつき、もし、娘に

何かあっても、病院に行くことも出来ない

途方にくれていた

そんなとき、ふと視線の先に

一本だけゆらゆらと風に揺れている

よつばのくろーばーを見つけた

本当珍しい

だった一本だけなんて

幸運のよつばのくろーばー

涙が止まらなかった

元気をだそう!

そう思った

家に帰ってきた夫が、

明日はボーナス出るから

と言った

あのよつばのくろーばーが助けてくれたんだ!

こんなこともあるんだ

遠いむかしのこと

あれから自立したよつばのくろーばー

にはお目にかかってない